地震があった日

先日青森県東方沖の大きな地震がありましたが、私は青森市の病院にいました。
大きく揺れて恐ろしく不安な気持ちで、自宅の八戸に残してきた家族を想うと、居ても立っても居られない気持ちでした。
その時足元が大きく揺れている中、病室に走って来て下さった看護師さんがいました。
「奥の部屋で不安だろうと思って、来てみました」、とおっしゃったあの方を思い出すと、有り難い日でもあったと感じています。
あのとき私はまだ、八戸が震度6強だと知らなかったのですが、あの方はそれを知って来て下さったのではないでしょうか。
目一杯色々なことを考えていた私にとって、涙が出るほど嬉しかったです。
そしてまた他の病室にも、きっと明るいエネルギーを、分け与えていらしたのだと思います。
患者という立場は、一般的には知識も乏しく、自分に施されるであろう手術や処置に対して、とても不安な気持ちでいるものです。
その揺れる心を、しっかりホールドしてもらった気持ちがして、不安が去って行きました。
短い間でしたので感謝の心もうまくお伝えできず、少し残念でしたが、とても感謝しております。
私は本当に、何度も入退院を繰り返し今に至りますが、あらゆる方々にお世話なって命が今まで続いております。
人はだれでもそれぞれの事象を抱えて入院し、その事象とともに、もとの日常へ帰って行くのですが、入院期間というものは一般的社会から隔絶されて、制約を守って暮らす日々です。
しかしそこで人はゆっくりと、「考える時間」を持つことが出来ます。
自分に与えられた病気の軽重や難儀は人それぞれありますが、何かの形で、「自分について理解するとき」を与えられていると思います。
例えば重き病に苦しんでいるときも、そこから開いていく扉が必ずあります。
何故なら専門的知識を持った人々が、側にいてくれるからです。
医療という世界にいらっしゃるからには、その多くの方々の心に、「志(こころざし)」というものがある筈だからです。
苦しい勉学や技術の研鑽を超えて、心に「痛い串」が刺さった病の人々は、時には理解不能な不条理なことを起こすかもしれず、それを超えていかなくてはならない日もあることでしょう。
そんな日もまた医療に携わる方々の、「経験を積む」大切な体験記であるのかもしれません。
そしてそれはまた、医療という世界に限らないことであるとも思います。
人はいろいろな環境で、自らの技術、学問、心の葛藤などを経て、この世の人々の何らかの役に立ち、何らかの幸せを与えているのです。
プロフェッショナルとなることは、そういうことなのでしょう。
この世は人と人が出会って、互いに影響しあい成長していくものなのですね。
自分のことを考えてみるとまだ色々と勉強中ですので、来訪者様とのお話でも、「あのように言ってあげられたら良かったのかな」と反省したりもします。
成長過程の道のりを、まだまだ前進したいと思っておりますので、これからもどうぞ宜しくお願い致します。
今日も読んで頂けましたことに、心よりの感謝を申し上げます。
祈りを込めて、毎日をお過ごしになると良いと思います。
日本は今大変な時を迎えているのかもしれませんが、「祈り」という「心のパワー」を決して疎かになさいませんように、お願い致します。
大難は小難、小難は無難、と変えていく「心のパワー」は必ず存在すると、私は思います。
画像は高層ビルから撮った陸奥湾です。
青森の海は湾のためか、温かな感じがします。
海中にも様々な生き物がいて、美味しい食べ物もいっぱいありますね。
今日のフィーリングは、米津玄師氏の「旅人電燈」、Lady GaGa レディー・ガガさんの「Your Song ユア・ソング(僕の歌は君の歌)」、Peter Gabriel ピーター・ガブリエル氏の「This Is Home ディㇲ・イズ・ホーム(Bright-Side Mix ブライト・サイド・ミックス)」かな

